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古陶磁コラム  
2008年2月

青磁染付雪輪文

鍋島様式・17世紀後期
イメージ

 染付の青と青磁の緑の対比が美しい現代的な文様である。この皿は古くから今右衛門家に所蔵されていたものであるが、私自身、長いこと興味をそれ程示さずにいた。
 それが、10年程前、ある古陶器の月刊誌に、ある評論家の方がこの青磁染付雪輪文皿のことを、「斬新な意匠であり、現代的な雰囲気がすばらしい」という考えが述べられていた。 それで作品を見直してみると、確かに雪輪の意匠、構図、染付のボカシと青磁との対比など、どれをとってもすばらしく、感動し、それまでの見方を恥じたものである。
 そしてその後、自身の制作として墨はじきの技法を追い求める中で「雪」の文様に傾倒していくとき、構図・雪輪の意匠共々模範とし、作品の中に取り込んでいるデザインである。その評論家の方には後日この話をし、恐縮されていたが、私にとっては、現在の仕事の起点となった大変有難かった文章である。

(文・14代今泉今右衛門)


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