十四代今右衛門作品集

①②色絵薄墨墨はじき菊文盃、③色絵雪花墨色墨はじき菊文盃
①②色絵薄墨墨はじき菊文盃、③色絵雪花墨色墨はじき菊文盃 (14代今右衛門作)

サイズ:径9.2 高5.4

父の十三回忌のときに身内に配る引き物を何にするか話し合っているときに母から「お酒が好きだったから盃を二個組にしては」と言われ、一つ目はススキが好きだった父を偲び、薄墨墨はじきでススキを描いた。二つ目は父の命日が十月であるから秋にちなんだ文様で何がいいかと。そこで以前から尾形光琳の白の菊の絵の屏風の雰囲気を雪花墨はじきで表現できないかなと思案していたため、雪花墨はじきで菊の盃を制作した。自分が思っていた以上にいい雰囲気の盃が出来上がったので、翌年大きな花瓶の絵柄として取り入れてみたらさらにいい作品に仕上がった。父のお陰かと思えた。

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