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古陶磁コラム  
2005年8月

色鍋島桃文花瓶

12代今右衛門
イメージ

 江戸期・色鍋島の七寸高台皿の桃文皿の文様を基に、花瓶の中にデザインした十二代今右衛門の代表作である。桃の実は染付のボカシの技法を使い、その周りには赤の線描きにより桃の花がびっしりと描き込まれている。桃は中国でも日本でも吉祥の果実といわれている。西王母の居所である瑤池にある蟠桃という桃は、三千年に一度開花し、三千年に一度実を結び、これを食せば寿命がのびるという伝説がある。
 この説によって桃の実は「仙桃」、あるいは「寿桃」と呼ばれ、長寿を意味する果実とされた。また日本でも伊邪那岐命が悪鬼を桃で追い払ったという神話があり、悪気を払う霊果とされ、これが桃太郎の伝説へと続いているようである。
(文・14代今泉今右衛門)


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