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古陶磁コラム  
2007年2月

色絵椿つなぎ文変形皿

鍋島様式・17世紀後期
イメージ

 初期鍋島の代表的な変形皿である。(財)今右衛門古陶磁美術館が開館した当時、父・十三代今右衛門に聞いたことがある。「この美術館が火事になったら、どれを持って逃げる?」と、そしたら、この椿つなぎ文変形皿と即答され、驚いたことがあった。
 元々、掌に入るほどの骨董が好きだと言っていたので、なるほどと思ったが、「なんともいえん品格があるから」とも言われた。椿のつながりの構図、背景の墨はじきの按配、そして、花の芯に黄をほどこしたのみで花を白に残す意匠は絶妙であり、確かに、なんともいえない、言葉では言えないほどの出来栄えである。鍋島の魅力というのはこのようなことではないかと思っている。


(文・14代今泉今右衛門)


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